現代は女性の社会進出がめざましく、活躍できる場が広がっています。なかでも、多くの人の健康と笑顔を守る「看護師」の仕事は、女性から高い注目を集めている仕事です。ただ、看護師になるにはどうしたら良いのかわからず、悩んでしまう人も多くみられます。この記事では、看護師になるためのステップや准看護師との違い、さらに仕事内容や向いている人の特徴について解説します。
看護師になるためのルート
看護師になるためには、概要や具体的なルートについて把握しておく必要があります。看護師の概要やなるためのルートは、以下の通りです。
そもそも看護師とは?
看護師は簡単にいうと、妊産婦や傷病者など、「人を看る仕事」です。世話が必要な人に対して、精神的・身体的な診療の補助を行います。看護師が働けるシーンは幅広く、活躍できる場が広がっています。看護師は医療現場を支えるうえで、欠かせない大切な役割を持つ仕事なのです。
看護師になるためのルート
看護師になるためには、「看護師国家資格」を受験し、合格する必要があります。なお、「大学」「3年制短大」「看護学校・養成所」などに通い、卒業することで受験資格を得られます。看護学校・養成所は3年制や4年制などの種類があるため、自分の都合に合うところを選ぶと良いでしょう。
なお、大学や3年制短大では、看護師・保健師・助産師を総合的に学べるところもあります。このような学校を卒業すれば、看護師に加えて保健師や助産師の国家試験受験資格も得られて効率的です。医療に関する広い知識を学びたい、国家資格を取得したいなどの目標がある人は、カリキュラムをよくチェックしておくと良いでしょう。現代は高齢化が進んでおり、看護師のニーズは高まっているといわれています。それにともない、看護師について学べる大学や学部も増加傾向にあるのです。さまざまな学校があるため、入学を検討する際は特徴やカリキュラムなどをよく比較するのが大切です。
看護師と准看護師の違いは?
看護師になりたいと考えている人にとって、生じやすいのが「准看護師とどのような違いがあるのか」という疑問です。看護師と准看護師には明確な違いがあります。それぞれの特徴や違いについて、しっかりと理解しておきましょう。
看護師の種類は大きく分けて2種類
看護師と一口にいっても、「看護師」と「准看護師」の2種類があります。看護師は「厚生労働大臣発行の国家資格」であることが特徴です。一方、准看護師は「都道府県知事発行の免許」という違いがあります。
准看護師の仕事内容
准看護師も看護師と同様に、ケアが必要な妊産婦や傷病者などを看るのが主な役割です。しかし、看護師と異なるのは「指示を受けて業務を行う」ことです。准看護師は自らの判断によるものではなく、医師・歯科医師・看護師などの指示を受けて業務を行うことになります。
准看護師が活躍できる場所
准看護師が働ける場は広く、診療所や訪問看護ステーションなどで活躍しています。病院や社会福祉施設、介護保険施設などで働いているケースもあるでしょう。
准看護師になるメリット
准看護師になるメリットは、大きく2つに分けられます。1つ目は「資格取得にかかる期間が短い」ことです。看護師は履修時間が3,000時間以上必要なのに対し、准看護師は1,890時間で済みます。実習時間では、看護師の場合1,035時間以上、准看護師の場合は735時間以上が必要です。准看護師の資格は2年程度で取得が可能であり、資格取得までにかかる期間が短いため、「可能な限り早く資格を取得したい」「早く現場で働きたい」という人にも向いています。また、資格取得にかかる期間が短いぶん、費用も抑えやすくなるのがメリットです。医療に携わる仕事がしたいものの、費用面が気になるという人は、看護師ではなく准看護師を目指すのも良いでしょう。
2つ目は「働きながら資格取得を目指せる」ことです。准看護師養成所は、さまざまな通学スタイルが用意されています。朝から夕方にかけて学べる全日制コースや、平日の午後や夜間などに学べる半日制コースなど、種類はさまざまです。自分にとって都合の良い曜日や時間に勉強ができ、ライフスタイルに合わせて学習を進められます。夜間に授業が行われるコースなどを選べば、社会人として働きつつ、准看護師の資格取得を目指すことも可能です。仕事をしながら無理なく資格取得を狙えるのが、大きな魅力といえるでしょう。
看護師の仕事って?仕事内容ややりがい
仕事をするうえで、気になる人も多いのが「仕事内容」や「やりがい」です。看護師の仕事内容ややりがいは、以下の通りです。
看護師の仕事内容
看護師は主に、「患者の回復をサポート」する仕事を行います。医師が行う診察・治療・手術などをサポートします。また、患者やその家族の不安な心を和らげる、精神的なケアも看護師の重要な仕事の一つです。勤務先には、「病院」「訪問看護」などが挙げられます。なお、総合病院で働く場合は、外来や病棟など、配属先によって業務内容が大きく異なるため注意が必要です。外来では、主に電話応対やカルテの整頓といった事務作業が多い傾向にあります。病棟では、患者とコミュニケーションを取り、医師に情報伝達を行うなどの仕事がメインです。また、医師が手術を行う際は、必要な器具を用意したり、執刀補助を行ったりするケースもあります。
訪問看護では、主に個人宅を訪れて病気や障害のある人のケアを行います。なかには、事情があってなかなか病院に通えないという人もいるでしょう。このような人にとって、訪問看護は非常に重要なものとなるのです。高齢化が進んでいる背景もあり、訪問看護は今後ますます需要が高まるとされています。
仕事におけるやりがいとは?
看護師の仕事は、何といっても「人から感謝される喜びを味わえる」のが大きな魅力です。自分がケアを手伝っていた患者が回復し、笑顔になっていく姿を見ると、大きな達成感を感じられます。また、患者やその家族から感謝の言葉をもらえたときは、「看護師の仕事をしていて良かった」と大きなやりがいを感じられるでしょう。さらに、医療現場は人の命を支える業務だからこそ、チームワークが重要になります。スムーズに仲間と協力できたときや、仲間同士で支え合って困難を乗り越えられたときは、特にやりがいを感じやすい瞬間といえるでしょう。
看護師になるメリット
看護師になるメリットは、「仕事を見つけやすい」ことです。看護師になるためには、国家資格が必要です。その資格を取得するには学校に通ってしっかりと勉強を行い、試験に臨む手間や費用がかかります。また、コツコツと勉強を続けるための努力や根性が求められるでしょう。ただ、看護師は資格取得までに努力が必要になるものの、試験に受かれば求人が数多く存在します。高齢化によって看護師不足に悩んでいる現場も多く、就職先が豊富です。看護師の仕事は需要が高く、就職先をスムーズに見つけやすいのが大きなメリットといえます。
「給料が高い傾向にある」のも大きな魅力です。看護師の仕事は専門性が高く、高給なケースも多くみられます。そのため、しっかりと仕事で稼ぎたいと考えている人にもおすすめです。さらに、「専門性を磨ける」というメリットもあります。看護師は高い知識が求められるため、誰にでもできる仕事というわけではありません。知識を駆使し、誇りを持って業務に従事できます。また、看護師は業務のなかで最先端医療に触れるきっかけも多く、専門性を磨きながら働けます。自身の専門性を磨きながら充実した仕事を行うことで、高い満足感を味わえるでしょう。
それに加えて、「社会貢献につながる」のもメリットです。看護師は患者の心身をサポートする仕事です。多くの人をサポートして支えることで、社会貢献できます。人を助けるという使命感を持ち、やりがいを感じながらいきいきと働けるのが魅力です。
看護師はこんな人におすすめ!
仕事は人によって、向き・不向きがあります。自分らしさを生かして働くためにも、仕事との相性を把握しておくのが大切です。看護師がおすすめの人の特徴には、以下のようなものが挙げられます。
患者の立場になって考えられる
身体的・精神的に患者を支える必要がある看護師は、「相手の立場になって考える」スキルが求められます。自分のことばかり考えるのではなく、相手の気持ちを考えて行動するのが大切です。患者がどのような不安を抱えているのか、またどうしたら喜んでくれるのか、相手の気持ちを思いやる姿勢が必要になります。
誠実
患者の多くは自身の健康や将来について不安を抱えてしまい、気分が落ち込みがちです。こうした患者の気持ちに寄り添い、相手を励ます「誠実さ」を持っている人は、看護師に向いています。また、患者から何らかの相談をされたときにも、真剣に相手と向き合うことができる人は、信頼されやすく看護師向きといえます。
慌てず冷静に対処できる
医療の現場ではいつ、何が起こるかわかりません。どのようなときでも、冷静かつスピーディーに対処できる能力が求められます。医師の指示に素直に従い、焦らずに対処できる人は看護師として大いに活躍できるでしょう。
体力がある
看護師の仕事は人の命を扱うこともあり、精神的にも肉体的にもハードです。そのため、仕事を続けるにはそれなりの体力が必要になります。また、業務は交代制で行うことも多く、日勤と夜勤を交互に行うケースも少なくありません。このような生活に耐えられるタフさが求められます。
協調性がある
医療現場では「チーム医療」が重要だとされています。ただ医師の指示を聞いて行動するだけでは、十分なケアが行えない場合があるため、要注意です。十分なケアを行うには、患者の様子をこまめに医師や仲間に報告する必要があります。医師や仲間と情報を共有することで、より適切なケアを行いやすくなるのです。このような理由から、看護師の業務では協調性が求められます。コミュニケーション能力が高い人は、そのスキルを存分に生かして働けるでしょう。
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