歯科衛生士になるには

歯科衛生士になるには、⻭科衛⽣⼠国家試験に合格する必要があります。高校卒業後に文部科学大臣指定の歯科衛生士学校や、都道府県知事指定の歯科衛生士養成所で、決められた科目を修得し、卒業することで受験資格が得られます。合格後は指定機関に申請を行うことで、免許書が交付されます。

国家試験は年1回実施されます。合格率は90%以上と高く、2021年の合格率は93.3%でした。歯科衛生士の国家資格は1度取得すると、更新なく一生有効です。

必要な試験・資格

歯科衛生士は、歯科衛生士法に基づく国家資格で、国家試験に合格する必要があります。受験資格は高校を卒業後、文部科学省が指定した学校、都道府県知事が指定した養成所で、決められたカリキュラムを履修し、卒業することで得られます。中卒や独学で勉強をしても得られません。

歯科衛生士になるための国家試験は年1回で、毎年3月初旬の日曜日に実施され、同月下旬に合格発表が行われます。毎年7,000人以上が受験し、9割以上が合格しています。2021年の受験者は7,099人で6,624人が合格、合格率は93.3%です。養成校でしっかり勉強すれば、それほど難しい試験ではありません。受験資格を得れば、何度でも挑戦できます。

歯科衛生士国家試験合格者数と合格率

厚生労働省発表資料より
※2012年は3年制教育への移行のため卒業生を輩出しない学校が多くありました。

学校・養成校

歯科衛生士なるための学校・養成校は、3年制の専門学校短期大学、4年制の大学があります。全国に170校ほどあり、ほとんどが専門学校で大学は12校、短期大学は16校です。専門学校では効率よく専門知識を身につけられます。大学では一般教養や関連分野など幅広く学べ、卒業すると学士の称号が与えられます。大学・短大と専門学校の違いを理解して進路を選択しましょう。

学費は、3年制の専門学校で卒業するまでにかかる費用は300万円~360万円程度で、夜間部は昼間部よりも少し低額になります。また、国公立大学で250万円程度、私立大学で500万円程度。短期大学では私立が300万円~400万円程度、公立で90万円~170万円程度です。

学校・養成校の卒業までの学費

大学4年制国公立250万円程度
私立480万円〜570万円
短期大学3年制公立150万円程度
私立300万円〜400万円
専門学校3年制公立90万円〜170万円
私立300万円〜360万円

歯科衛生士の専門学校では、社会人が学べる夜間コースがある学校もあります。社会人では歯科助手として働いていた人や、一般企業で働いて人なども歯科衛生士養成校に通っています。子育てに一段落した主婦が、安定した仕事を求めて歯科衛生士を目指す方もいます。

就職先

歯科衛生士の9割以上は、歯科医院(デンタルクリニック)が職場です。次に多いのが、病院で全体の5%程度です。また、高齢者への口腔ケアも高まっており、介護施設や訪問歯科診療などで働くケースも少しずつ増えています。また、歯科衛生士学校の教員や、保健所などでの公務員勤務、医療機器メーカーで働く歯科衛生士も少数います。

月給・年収・給料

歯科衛生士の給料は、平均年収が356万1,100円で、月給は手当込みで23万円~27万円程度です。2021年卒の初任給の平均は24万7,419円で、一般大卒の初任給を超えています。賞与・ボーナスは42万円~65万円程度、アルバイトやパートの時給は1,500円~2,000円が相場です。

歯科衛生士の給料相場
平均年収356万1,100円
月給23~27万円
賞与・ボーナス42~65万円
初任給24万7,419円
時給1,454~1,903円

適性・向いている人

歯科衛生士の適性は、医療従事者としての責任感や、幅広い年代の患者さんと接するコミュニケーション力が求められます。そのほか、歯科医師、歯科技工士などと効率よく仕事をこなすチームワークや、細かい作業を丁寧にやる器用さや根気も大事です。新しい知識やスキルを習得するために向上心も必要となります。

コミュニケーション能力

歯科衛生士は、子供から高齢者まで幅広い年代の人を相手にする仕事とあって、コミュニケーション力は重要です。歯科衛生士の印象がよいと患者さんも安心して治療に取り組めます。歯科衛生士の対応で歯科医院の評判が左右されることもあります。

チームワーク・協調性

歯科診療は、歯科医師や歯科技工士、歯科助手と協力して取り組みます。そのためスタッフ同士が協調性をもって患者さんを治療するというチームワークが必要です。患者さんやスタッフに対し、細かな気配り・配慮ができる人が向いているといえます。

責任感・向上心

歯科衛生士は医療従事者であり、人の健康に大きく関わる責任ある仕事です。歯科医師の指示のもと間違いなく仕事をこなせなくてはなりません。また、歯科医療の進歩は早ので、最新の知識やスキルを身につける向上心のある人が向いています。

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